独学が最強か?
2017/03/01
私はほぼすべての分野で、独学が最強の勉強法だと思っていますが、いきなり「独学するぞ!」と始めることはできませんし、効果的に独学するには様々な条件を揃える必要があります。ここでは、まず受験勉強を独学で行う際のメリット・デメリットについてまとめ、スムーズに独学できる態勢を整えるためにはどのように始めれば良いのか解説します。
目次
独学のメリット
- 自分のペースで学習できる
予備校や塾を利用すると、スケジュールが決まっており、自分で解ける問題を長々と解説されたり、逆に理解不足の問題についての解説が不足したりする場合が多くあります。限られた時間の中で戦う受験生にとって、このような無駄な時間は大敵ですよね。独学であれば完全に自分のペースで勉強できるので、自分に合った、効果的な時間の使い方ができます。 - 費用が安い
予備校や塾等に通うのと比較し、圧倒的に費用が安い。通う交通費もかからないし、必要なのはせいぜい受験書籍(参考書・問題集)の購入費用くらいです。 - 質の高い内容を勉強できる
世の中には、質の高い受験書籍が多くあります。(ただし、質の高くないものはその十倍以上存在しています。)下手な塾やバイト家庭教師の指導よりも、そのような良質な受験書籍をじっくり読むことの方が学習効果が高い場合も少なくはありません。 - 独学力は多分野に応用できる
受験勉強は独学力を鍛えるのにうってつけです。大学ではもちろん、就職後あるいは退職後も含めて、私達は一生かけて様々なことを学んでいきます。そのときに一から十まで教えてもらうのではなく、ここで養った独学力を活かして自分で情報収集して知識を得ていくことは、多くの時間・費用を節約し実り多い人生を歩む助けとなるでしょう。
独学のデメリット
- 受験書籍を読んでも頭に入ってこない場合がある
いざ独学で参考書を読んでも、前提知識が不足していたり説明が簡略過ぎて理解できない部分が生じる場合があります。(というか、生じるのが当然です。)それを独力で解決できなければ、学校や塾等の先生に頼る必要が出て来てしまいますね。 - 受験書籍の選択を間違う恐れがある
書店に行くと多数の受験書籍が並んでいます。書店にないものもネットで注文できるので、一つの分野でも数十数百の選択肢があると言っても過言ではありません。その中から自分に合うベストの1冊を選び出すのはとても難しい作業です。選択を間違うと、時間がかかったり効果が現れにくくなってしまいます。ネットや書籍から「この受験書籍が良い!」という情報を探す方も多くいますが、それはあくまで一般論であり、本当にあなたに合うかどうかは分かりません。 - モチベーションの維持が難しい
塾や予備校に通っていれば「今日学習するのはこの分野」と決まっており強制的に勉強が進みますが、自分でスケジュールを作り自分一人で受験勉強を進めるとなると、どうしても甘さや妥協が出てきてしまいます。また、一人で戦っているという孤独感を感じる場合もあり、意志が弱い人には完全独学は難しいと言わざるを得ません。 - 受験情報の入手が困難
独学で受験勉強をしていると、タイムリーな情報が入ってきません。もちろんネット等から情報を得ることはできますが、その情報は玉石混交であり、自分に必要な情報だけを抽出するのになかなかの手間が掛かってしまいます。塾や予備校に通っていれば、多くの場合プロのフィルターを通して必要な情報のみがピックアップされて伝わってきますので、情報入手効率は高くなりますね。
私がお勧めするのは独学
費用的・時間効率を鑑みると、私がお勧めしたいのは独学です。独学のデメリットを上手く補うことさえできれば、最強の勉強法と言っても過言ではありません。
ただし、「独学がベスト」というのは全てのケースに当てはまるわけではありません。例えば、下記のようなケースが考えられます。
- 初歩的な受験書籍の理解が難しい場合
このような場合は、より噛み砕いて教えてくれるマンツーマン指導などを用いて、独学ができる最低限のレベルまで引き上げる必要があります。 - 時間が無くお金に余裕がある場合
例えば受験まであと3ヶ月しかなく、学力と目標レベルとの隔たりが大きい場合、お金に糸目を付けず時間効率だけを考えれば、最も効率が良いのは全学習時間においてマンツーマン指導を受けることです。熟練した指導者につきっきりで教えてもらえるならば、それが最高です。
もっとも、後者の方法は非常にお金がかかるので、現実的ではありませんよね。このような特殊な場合を除けば、基本的に独学が最強の受験勉強法なのです。
独学がどのくらいの効果を発揮するかどうか、それは生徒のレベル(読解力・理解力・論理的思考力・問題解決力等)によりますので、一概には言えません。そこで私がオススメするのは、いきなり完全独学を目指すのではなく、「独学と家庭教師利用のハイブリッド」をしてみることです。長くなりましたので、このハイブリッドについてはまた別途お話します。