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古文勉強法

古文文法の参考書は何が良い?

2017/03/20

前回に続いて、古文勉強法について私の考えを述べます。前回は、基礎的な単語と文法を早期に固めることが重要だと書きました。特に文法は、単調でメリハリの無い指導をされると、生徒は退屈でつまらなく感じてしまい、古文嫌いを助長する一因となってしまいます。

目次

「古文教室(古典文法編)(旧版)」がお勧め

それでは最初に何から学ぶべきでしょうか。お勧めの参考書は何冊かあるのですが、特にその中で私は望月光先生の古文教室(古典文法編)をお勧めします。特に、現行の改訂版ではなく、旧版の方が使い勝手が良くてお勧めです。

その理由を列挙します。

旧版を進める理由

1.旧版は最低限必要な文法のみに絞っている。

旧版では、掲載する内容を思い切り絞っていました。助動詞「べし」をはじめ9つの助動詞については説明が無いという、乱暴とも思える編集方針でしたが、裏を返せばそれほどまでに厳選した内容のみに絞っているということです。徹底的に無駄を削ぎ落とした文法書として、初学者に絶対的にお勧めできるものでした。入門書としてはその方針が正解だと思います。メジャーなものだけ、最重要なものだけを覚えて、それを核にしてその先の細かい所の理解に進めば良いんです。

一方の改訂版では、すべての助動詞を説明しています。網羅性が高いという意味でこれはこれで有用ですが、入門書としては旧版の方が完成度が高いと感じます。必要事項の思い切った絞り込みがこの本の大きな特長だったのですが、その良さが消えてしまい、他の類書との差別化がしにくくなってしまいました。残念なことです。

2.改訂版には「古典文学紹介」が無い。

旧版には各助動詞ごとい、文法事項のまとめの後に「古典文学紹介」という少し長い例文が載っていました。これは、学んだばかりの文法事項が実際の文章でどのように使われるかを把握するのにとても役立ちます。家庭教師で指導する際も、今まだ学んだ文法事項の復習を兼ねることができ、非常に重宝しておりました。それが、ページ数の都合なのか、改訂版では無くなってしまいました。

3.助動詞活用表が裏表紙から巻末の紙面に移った。

私が古文を指導する際には、一回の指導で5回くらい、助動詞活用表を参照します。旧版ではそれが裏表紙(化学の教科書であれば周期表が載っている、あのあたり)にありました。丈夫で開きやすいため非常に便利だったのですが、改訂版ではそれが巻末付近の紙面に移ってしまいました。これでは、素早く参照することができず、強度にも不安があります。明らかな改悪ではないでしょうか。

4.挿絵(イラスト)が変わってしまった。

これは完全に好みの問題です(笑)私は旧版のクレームばかり言っているクマが好きでした。イラスト担当が変わってしまったようで、残念です。

旧版を手に入れよう!

ここまで読んで旧版が欲しくなったあなた。まだ古本で旧版を入手することができるかと思います。Amazonにもありますし、ブックオフなんかでも300円以下で手に入れられる場合がありますので、チェックしてみて下さい!

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