数学が苦手な生徒の特徴(2/2)
2017/03/20
前回に引き続き、数学が不得意な生徒の特徴の後編をお送りします。
目次
文章問題が苦手
式が与えられている計算問題は解けても、自分で式を立てなければならない文章問題が苦手、という人は多いと思います。でもよく考えてみて下さい。そもそも式が与えられている問題よりも、文章問題が難しいのは当然です。難易度の高いハイレベルな問題なんです。ですから、苦手なのはそのレベルに達していない、言い換えれば文章を読み取って式を立てる訓練が足りないということなのです。
文章問題ででてきた数字に丸をつけるとか大事なところに線を引く、という誰にでもできる(そして得意な人もやっている)ことすら、やっていない人もいます。やるべきことをやらずに「苦手」なんて簡単に言わないで下さい。自分の脳の限界を、勝手に決めないで下さい。負けを認めるのはもっと戦って、悪あがきしてからでも遅くはありません。
ちょっと横道にそれました。文章問題が苦手だというのは基本的な文章を「正しく」読む力が不足していることとも関連します。日本語を正しく読み取る力が足りていない受験生が多いと感じます。そういった生徒は、まず現代文の勉強をキチンとしましょう。論理的に読む習慣を身につけるために、現代文の参考書を使ってトレーニングを積んで下さい。そうすることで、他教科にも好影響が出るはずです。問題文を正しく読み取れるようになるだけでなく、古文や英語で文章を読むときにも、論理展開を予測して読むということが自然にできるようになれば、短時間でかなりの得点アップが期待できますよ。
どの公式・解法を当てはめたら良いか分からない
これはある程度数学の勉強を重ねた人に多いのですが、それなりに公式や解法パターンを頭に入れた後も、実際に問題を解く時にどこでどの武器を使ったら良いか分からなくて立ち往生してしまう、というケースもありますね。
これは、断片的な知識を盲目的に頭に入れてしまったために起こります。全体像が分からず目先のことを片っ端から覚えていくと、その知識が繋がりを欠くため、ちょっとひねった問題や複数分野の融合問題が出た場合お手上げになってしまいます。
知識が有機的に繋がることが必要です。それには、教える側がそれを意識することが大切ですが、そこまで意識して教えている教師は進学校でも予備校でも少ないのではないでしょうか。
この辺りにも勉強法のコツがあるのですが、それはココではちょっと言えません。ヒントが欲しい方はお問い合わせ下さいね。
数学難民を脱するためには?
数学が得意になるには各論重視の勉強だけではなく、全体を俯瞰的な目で見通す力を養うことが必要です。経験と知識を持った教師から教わることができれば良いですが、時間の限られている学校教師にそれを求めるのはいささか酷です。(もちろん、それがデキる優秀な先生もいらっしゃいますが。)年間を通して予備校の良いクラスに通うことで苦手が解消できるかも知れませんが、塾や家庭教師はどうでしょうね。彼らは、目先の分野の指導に追われているケースが多く、そこまで全体像を見据えた指導ができている教師はかなり少ないのではないかと感じます。