受験勉強のために部活はプラスかマイナスか?(2/3)
2017/03/20
部活と受験との関係についての考察第二回目。今回は部活をするデメリットについて考えていきます。
目次
部活をするデメリット
勉強時間が減る
毎週部活動に一定時間を取られるので、多くの場合、勉強に費やす時間が減少してしまいます。もちろん、部活のために勉強以外の時間を減らして時間を捻出し、勉強に悪影響を出ないよう両立している人も沢山いますが、どうしても部活のシワ寄せが勉強に来がちなのは否めません。部活によっては、毎週末のように練習試合や遠征が入り、受験勉強というより宿題すら満足に手を付けられないなんていう状況も起こり得ます。
疲れる
これは特に運動部に顕著なのですが、激しい練習をして疲れて帰宅すると、夕食を食べて入浴したらすぐ眠くなって寝てしまう生徒がいます。部活で疲れることで睡眠時間が増えて、少ない勉強時間がさらに減ってしまうという話もよく聞きますね。部活の影響で授業中に眠くなってしまうなんてことがあれば、学生の本分はあくまで勉強ですから本末転倒な話です。
「部活を引退してから頑張る」という言い訳ができる
多くのデメリットの中で一番怖いのは、「部活を引退してから本格的に受験勉強を頑張る」という、もっともらしく聞こえる言い訳ができてしまうことです。
確かに「部活を引退してからメキメキ成績が上がった」とか「部活で培った体力と根性のお陰で合格した」という人もいますが、その人がもし部活に入っていなかったらどうなったかなんて分かりませんから、これは部活に好意的な解釈に基づく推測に過ぎません。部活に入っていなかったら、もっと楽に志望校に合格していたかも知れませんし、もっと高いレベルの学校に合格していたかも知れません。
「部活で培った体力・根性を活かして、引退後に頑張れば、部活をしていなかった人に追いつける」という話もまことしやかにささやかれていますが、本当にそうでしょうか?私はそんなに簡単に上手く行くとは思いません。「引退後に周りの人よりも努力した人」は結果的に伸びるでしょうが、部活引退後に人と同じ質・量の勉強をしたって、部活に入らずに頑張ってきた人との差が縮まるわけはありませんよね。
「部活に全力を尽くして勉強を疎かにしていた人」はいくら引退後に頑張っても逆転は無理です。当たり前ですね。部活をやっていない人よりも2年以上遅れを取っているのですから、半年やそこらの勉強でその差を埋めることなんてできません。
部活を引退してから伸びる可能性のある人は「部活動の忙しい中でも工夫して時間を作り、最低限必要な勉強を要領良くこなしていた人」です。最低限勝負できる土台はできている上で、引退後にスパートを掛けて差を縮めるのです。
次回に続きます。